医療事務(派遣)の待遇実態

 病院や診療所などの医療機関では医療事務業務の一部を外注(アウトソーシング)しているところが増えています。

このような医療業界の現状とニーズに対応するために、近年では派遣職員の求人募集も多く掲載されています。

医療事務(派遣)の福利厚生について

社会保険が完備されている派遣会社も多い

 常勤8時間労働で働く派遣社員の場合は、通常、各種社会保険に加入することになります。

法律では加入条件が規定されていますが、該当するかどうかはっきりわからない場合は、派遣会社に事前確認しておきましょう。

有給休暇は派遣社員でも取ることが可能

 年次有給休暇は労働基準法で取得要件が規定されており、同じ職場に6ヵ月以上継続勤務し、全出勤日数の80%以上働いている場合には、10日間以上取得することができるとなっています。

ですが、取得する場合は仕事の負荷状況も考え、一方的に休むのではなく、他のスタッフと調整しながら上手に取得することが大切です。

スキルアップ研修制度が充実

最近の派遣会社は、派遣先の要望に対応するため、スキルアップ研修を制度化して技能向上に努めているところが多くなっています。 派遣社員のスキルアップがそのまま、派遣会社の業績向上に直結してくるので、実際の業務で活用できるよう、パソコン講習やビジネスマナー研修など必要な講座を開いたり、各資格クールの講座受講費を援助したりするなどの資格取得支援制度を導入しているところも多くなってきました。

医療事務(派遣)の勤務形態・休みについて

契約企業から気に入った勤務先を選べる

 派遣社員(職員)として、自分の要望に沿った職場で働くには、派遣会社に就業先地域・事務の職種・賃金(時給・月収・年収)・仕事内容・休日・残業などの希望条件を詳しく登録することで、自分に合った就業先を紹介してもらうことができます。

また、医療機関専門の求職サイトでは、個別相談や応募企業との調整、応募資料の作成方法や面接対応などについても手厚くサポートする企業も多くあります。

正社員雇用を前提にした紹介予定派遣もある

 さらに医療機関で派遣から正職員にグレードアップできる職場紹介制度を取り入れている派遣会社もあり、このシステムを「紹介予定派遣」といいます。

紹介予定派遣では、派遣社員(職員)として派遣先の医療機関で数ヶ月勤務した後、派遣先医療機関と派遣社員がお互い納得すれば、直接、正社員(正職員)として雇用してもらえるという制度です。

期間や時間を指定して勤務することもできる

 派遣社員のいいところは、病院などの繁忙期や仕事が集中している時期や時間帯だけを手助けする短期就業・短時間勤務の仕事も選択できることです。

たとえば、午前中だけ、午後だけ、夜間だけなどという働き方も可能です。

 特に多いのが、毎月末から翌月の10日までのレセプト提出期限内の時期だけ仕事をするために正味毎月10日間ほどの勤務日数になりますが派遣で仕事をするというケースです。

レセプト業務に特化した派遣は、仕事をする期間と時期が変動しないので、他の日の予定を立てやすいのが一番の魅力です。

正社員だけでは決まった期間内に仕事を処理できない病院も増えているため、レセプト業務に特化して派遣で働くという勤務形態は、これからもい多くなっていくことが予想されます。

8時間フルタイム勤務も可能

 派遣社員の仕事は、短期・短時間だけでなく、8時間フルタイム勤務の方も沢山います。

医療機関の病院や診療所、介護施設などの介護老人養護施設、リハビリテーションセンター、介護サービス施設などは常に忙しく人手不足も重なり、フルタイム勤務の派遣社員求人募集を行っている傾向が強いように感じます。

他には医療関連の各種企業、製薬メーカー、大手企業内の健康センターでも求人募集しているケースも少なくなく、この場合は1500〜2000円程度の魅力的な時給になります。

派遣期限について

 派遣社員の派遣先での就労期間は当初最長3年でしたが、2004年には26職種の就労期間上限が撤廃されました。

その後、2015年9月の労働者派遣法の改正により、派遣先企業の同一組織下では最長3年までしか勤務することができなくなりました。

 結局、一番最初の規制にまた逆戻りしていますが、国民軽視・隠蔽体質の安倍内閣と自民党員の支持率を確保するための政争の具に、労働者を犠牲にするのは本当にいい加減にしてほしいと思うのは、私だけでしょうか。

休日出勤・残業は少ないのが一般的

 派遣社員は正社員と違い残業や休日が少ない傾向にあり、自分の時間を自由に使いたい方にとっては都合の良い就業形態だと言えます。

但し、雇用契約で残業多少ありと記載されている場合は協力する努力は必要ですが、残業代支給の有無については条件を確認し明らかにしておくべきです。

派遣先の就業カレンダーに基いて休日は設定されているケースが多いため、契約前に確認するようにしましょう。

派遣社員として働いている方が用事で休みを取りたい場合は、派遣先や共に働く社員の都合も考え業務に支障がないように調整したうえで休むように心がける必要があるのは言うまでもありません。

医療事務(派遣)の求人状況・採用条件について

病院や歯科医院の求人数が多い

 派遣会社の求人募集が多いのは病院や歯科医院や診療所です。

職員数が限られている中で多くの業務をこなしていく必要があり、月末月初のレセプト業務のみ、 仕事が集中する時間帯のみなど、業務内容や勤務スタイルもいろいろです。

逆に調剤薬局は、派遣より正社員の求人募集が多くあるようです。

実務経験者が優遇される医療事務の派遣業務

 特に医療事務の派遣業務は、初日から専門的な実務能力が求められるので、現場経験者が優遇して採用されるのは当然のことかもしれません。

豊富な実務経験があれば、大手医療機関で特定の業務に絞って仕事をすることや、診療所などでは、全業務を一手に担って一人で全業務を切り盛りするという事も可能になります。

資格の有無より、現場での実務経験と実績が何より最優先されるのが医療事務の職場です。

パソコンスキルは医療事務職に必須

 現在の医療機関は、レセプトコンピュータの導入が大きく進んでおり、現場経験の有無に関係なく基本的なパソコン操作は必ず必要になります。

かと言って、特定のレセプトコンピュータ操作技能を覚えても、各医療機関で導入しているソフトやシステムが同じものとは限りません。

なので、必要最低限のパソコン操作は必須技能ですが、詳しくは仕事をする中で操作方法などを習得していくしかありません。

派遣社員の必要性は高まっている

 一般企業では、経営状態を安定化させるため、業務のスリム化、人員削減、作業改善を絶え間なく行っていますが、医業経営でも例外ではありません。

最近の医療機関では、一部の業務を外部委託し業務の合理化を行うところも多くなってきました。

 次のような業務に関しては、既に多くの病院が外部委託しています。

  • 患者の病院食
  • 医療廃棄物の処理(注射器など)
  • ベッドシーツのクリーニング
  • 病院内の清掃

 さらに、医療事務の外来受付、電話応対、レセプト業務、医事コンピュータ入力業務などを、代行会社や派遣業者に外部委託し派遣スタッフに仕事を任せるケースも多くなっていますので、今後も派遣社員の求人募集はコンスタントにあると言えるでしょう。

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