退院・病床管理に伴う業務-医療事務仕事5

医療事務が担う退院手続きの流れと業務内容

 医療事務が退院手続きに伴う仕事を行う場合は、次のような流れに沿って業務が行われていきます。

1. 退院指示書を受理

 入院していた患者が治療を終えて、無事退院できる段階になれば、患者を担当していた主治医が必要事項を記載した退院指示書を作成し、患者に手渡されます。

患者は医師から受け取った退院指示書を持って会計窓口に行き医療事務に提出します。

退院指示書を受け取った後、医療事務は正式に患者の退院手続きに取りかかります。

2. 入院費用の精算と会計

 会計業務として医療事務スタッフは、患者からの退院指示書の提出を受けて、患者が入院した時から退院までの診療にかかった入院費用(医療費)を算定計算します。

入院日から退院日までの診療費の全額を計算し終われば、患者の負担割合分の費用を計算し、徴収し入院台帳への記入を行います。

3. 退院許可書の発行

 医療事務は、患者への会計業務が終了すれば、退院許可書を会計窓口で作成して患者に手渡します。

患者が、病棟へ受け取った退院許可書を提出することで晴れて退院することが可能になります。

4. 入院に関わる全ての部署へ患者が退院したことを伝達

 患者から退院許可書を受け取った医療事務スタッフは、患者が無事退院したことの報告を関連各部署やスタッフ職員などにすぐ連絡する必要があります。

病棟や入院診療に携わった関係部署や職員全員に、患者が退院したことを知らせるための伝達を行います。

医療事務が連絡する必要のある部署や相手としては、病床を管理している部署・病床管理者、献立や調理を行っている栄養係、食事の配給や下膳を行っている配膳係、寝具の手配を行っている部署・寝具係、患者の病歴を管理している病歴係などがあります。

入院や診療に伴う業務に関わりのあった部署・業者・スタッフ・職員全員が連絡する対象となります。

病床管理について

上手く病床管理を行えるかが病院経営には大きく影響する

 病床を備えている病院の医業収益は、入院患者への医療サービスで得られる収入が、病院全体の診療収入の約60%を占めています。

そのため、病床管理を適切に行うことは、病院経営の効率化や収益性に大きく影響を与え、安定した医業経営をできるかどうかは、病床利用率を向上させるなど病床管理のやり方しだいで大きく変わってきます。

病院では持続安定した経営を行うため、経営の合理化や患者満足度を向上させるための様々な施策が実施されていますが、その中でも病床管理は最も重要な業務ともいえます。

病床管理については、多くの医療機関で、各病棟を担当している看護師長が行っているケースが多いようです。

仕事内容を端的に言うと、空き病床数や退院予定患者数をリアルタイムで正確に把握することが中心になります。

医事課や医療事務が病床管理を行う際の注意点

 最近の医療機関では、効率的に病床管理を行えるようにするため、医療事務職員も管理に携わらせている病院も多くなっています。

継続安定した病院経営に活かすことができるよう、日々、患者の入院平均日数、病床の利用率や回転率などを逐次確認し、無駄やロスが発生していないかなどを検証して改善に繋げる努力を行っています。

医事課で病床管理を行うことになっている医療機関では、空き病床数などを医療事務スタッフのみで確認し全体を把握することは大変困難であるという現実があります。

 なので、医療現場の最前線で患者と接し、日々病状を把握している医師や看護部長などと密に連絡・連携を図りながら現状の病床数を把握していきます。

また、医療事務スタッフは、現状だけでなく患者の病状の状態から、いつ頃退院できるかどうかの予定日など、今後起こり得る状況を予想するなど的確な判断を行うことが必要となります。

このように病床管理を適宜・的確に行い、病床数の予想精度を上げるには、医療事務は病棟や診療科別にどのくらいの病床数があるのかなどの基本となる情報や、病院内での各種情報をこまめに収集し、きちんと認識しておくことが大事です。

 医療事務が病床管理等を行う際のポイントを挙げると次のようになります。

  • 空きベッド数はどのくらいあるのか日々把握する。
  • 入院患者の退院予定日はいつ頃か把握する。
  • 入院患者の病状や容態に関しての情報を把握する。
  • 病棟や診療科を転籍した場合、適切な対応サポートを行う。

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